■横型11.尾長鳥、水鳥、2種類の双鳥が配された珍しい鏡の文様
この文様について
北倉042 平螺鈿背八角鏡 第13号
尾長鳥、水鳥、2種類の双鳥が配された珍しい鏡
鈕の周囲は連珠文様で飾り、大きな七弁花がある外区と小さな花文がある内区は、連珠文帯で区切られている。 |
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外区の四方には大花文が飾られているが、1枚の貝に琥珀をはめ込むという手の混んだ細工が施されている。 |
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鏡の縁には尾長鳥の双鳥が、連珠文近くには水鳥の双鳥が描かれている。花鳥文は細部まで明暸に描かれ、見応えある絵柄を構成。元の八角鏡に毛彫は施されていないが、螺鈿の細部と質感を線描で表した。 |
琥珀が用いられた花弁などの色調を、青と赤の2系統に変化させると、まったく違った趣となった。
→赤色は横型10.尾長鳥、水鳥、2種類の双鳥が配された珍しい鏡の文様です。
この歌について
大宰少弐小野老朝臣の歌一首
あをによし
奈良の都は 咲く花の
にほふがごとく
今盛りなり
(小野老、巻3・三二八)
あをによし奈良の京(みやこ)は、咲いている花が輝くように、今、真っ盛りである。